CR選び

間違いだらけのCR選び              2008.10.14

1)CR導入とフィルムレスへの動機
CT更新導入に際し、CT本体はもとよりこれまで使用していたレーザーイメージャーはCTとの接続がアナログ接続であったため、新規CTに接続するにはデジタル(DICOM)仕様に変更する必要が出てきました。
レーザーイメージャー自体は故障無く動いてはおりましたが、DICOM接続仕様への変更は不能のため買い替えが必要と判明しました。これまでのレーザーイメージャーはCT画像をフイルムに焼付け、それを取り出して自動現像機で現像する方法でした。
新規にドライレーザーイメージャーを購入してもCTのみでの利用はもったいないと思い、一般のレントゲン撮影をCRに変更して、そのプリントにも利用しようと考えました。

そこでCR導入を検討することにしました。

当院では開業以来20年以上にわたりレントゲンフイルム、自動現像機(1、2代目とも)はフジをして来ておりました。
性能や保守サービスには何ら不満なく使用してきておりましたので、CRでもそのままCRの先発メーカーでもあるフジを選ぶ選択肢もありましたが、今一度検討することとしました。

1.CRでののデジタル映像化加算の大幅減額と来春での廃止
2.電子画像管理加算の新設 (今春から)
3.自動現像機用の現像液の値上げ
4.廃液処理費用 
5.自動現像機の買替え(現在約10年使用)時期の到来、ローラー等の磨耗進行

 等々のことからCR導入に伴い、CT、CRともフィルムレス化を採用へと方針変更しました。

 2)CR機種選び

 CRには先発のフジとコニカミノルタそれにコダック等のメーカーが参入していますが、保守や実績からフジとコニカの2社を候補としました。

 1.診察室で画像の閲覧ができる
 2.レントゲン操作室でも画像閲覧ができる。
 3.救急患者を診察する救急処置室でも画像の閲覧ができる
 4レセコン(ORCA)とID連携が出来ること

 以上の条件で両社に候補の提示をお願いしました。


画像読み取り装置

 画像読み取り装置はフジ FCR CPSULA-2、コニカ REGIUS 110とも最近販売された安価な機種を候補としました。これまでの上位機種は1枚の処理が終わらなくても次のカセッテを挿入することができましたが、この2機種はともに1枚の処理が終わらないと次の処理が出来ない下位タイプですが、整形外科専門と違って多方向撮影ばかりでもないと考え、CTと同時購入でもあり予算面からも安価な物を選びました。


画像操作、ビュワー、DICOMサーバ

 フイルムレス診断を行うにあたっては撮影、読影、診断に際して薬事承認された機器が必要であると理解しました。
 したがって薬事承認されていないビュワーソフトのみの使用は避け院内に1台は薬事承認機器を設置し、この薬事承認機器を用いて診断するという
 ことで法令順守?することとしました。

 CRメーカー以外のDICOMビュワーベンダーは多々ありますが、費用、接続の手間等も考え今回は採用しないこととしました。

  フジ : CR MINI CONSOLE +  CAPSULA VIEW (17インチモニタ仕様)
  コニカ: CS-3          +   I-PACS EX(17インチモニタ仕様)

 上記のクリニック向け製品での検討となりました。

  1.CAPSULA VIEWを採用した場合、3箇所で画像を閲覧するにはCAPSULA VIEWが3台もしくは1台と他にDICOM
    ビューワーが2台必要。

  2.CAPSULA VIEWをサーバとクライアント用に複数台使用した際にサーバとクライアントで同時に同一画像が閲覧できない。

  3.I-PACS EXにはWeb画像配信機能がありサーバ本体とほぼ同一画面での画像閲覧が可能。この場合にクライアントは専用機でなく
    安価な普通のパソコンで専用ソフトも不要。

  4.I-PACS EXはRAID構成であること、将来のHD増設も可能である。
    但し、現在増設できるHDは純正品であるプリンストン社製の HD に 限 ら れている。 
    もう少し安価な汎用品の使用が可能となることを期待したい。
    交渉中にフジもRAID対応案の提示がありましたが、ハード構成に不安が残った。

  5. フジのCONSOLE MINIはDICOM出力が2系統しかない。
    コニカのCS-3にはDICOM出力が3系統ある。 当院システムでは別項の理由により最低3系統必要である。

  6. コニカのI-PACS EXからクライアントへの配信はDICOM画像そのものである。
     フジのCAPSULAサーバからクライアントへの配信は純粋なDICOMではなくJPEGのような圧縮Weblet画像(なんちゃって
     DICOM?)らしい。 ( この点についてはフジの担当者か らは明快な回答が無かったので不確実ではあります。)

 以上の点もふまえて当院での使用形態ではコニカミノルタが適当と判断しました。

 上記組み合わせでの提示価格は見積もり途中では両社価格には差はありましたが、最終見積もりではほぼ同額での提示となりました。
    (カセッテ込みで税込み 400万円台前半)

 モニターは高精細2Mの採用も検討しましたが別項で述べる理由により、薬事承認機種ではあるが安価な17インチモデルの採用としております。

IMG_1567.JPGREGIUS 110 IMG_1586.JPG”薬事承認機種”I-PACS EX

メーカー各社への質問内容

 販売店   **** 株式会社 御中
富士フイルムメディカル株式会社 福山営業所 御中

商談中のFCR CPSULA VIEW システムについての下記の再確認、疑問点につきご回答よろしくお願いいたします。

1. ビュアークライアント数が3台と記載してあるが、これは本体以外に3台の汎用パソコンでのDICOM画像受信閲覧が可能と理解してよろしいか。
  ビュアークライアントには汎用パソコンならびに汎用DOCOM受信閲覧ソフトの使用が可能と理解してよろしいか。
  解答:簡易パッケージのため汎用PCへのWe配信は出来ない。
     当社専用を増やすとコスト的に高くなる。
     他社SERVERへは2箇所DICOM配信可能。
     最近WEB配信が多いですがVIEWは登録機から拡張したため機能限定で他社のサーバーから配信したほうが安く済みます。
   感想――>このようなチャチな製品ですと認めておられるのでしょうか。

2. DICOM画像配信数は3chへの増設は可能か。可能な場合の費用はいくらか。
   VIEWは2箇所まで。 ミニコンソールは 3ヶ所まで。

  DICOM配信とは他社製DICOMサーバーへの画像配信が可能と理解してよろしいか。
  ビュアークライアント数とDICOM配信数についての、その内容に理解不足あり、
再説明を求めたい。
  感想――> Rs_BaseはJPEG配信画像運用であるのでDICOM配信は不要など理解に苦しむ解答内容。
3. 画像のWeb配信機能の有無は。  解答: Web機能なし。
4. UPS には停電時にパソコン電源の自動遮断設定を行うのか、手動遮断設定か。  APS社製同型品(院内在庫品)の使用は可能か否か。
  解答:可能
5. 架台取付型カセッテポケットの説明を求めたい。ならびに見積もりからの除外は可能か。  解答:除外可能
6.架台は見積もりから除外可能か。 解答:除外可能
7.電源およびLAN工事は不要である。  解答:OK
8. 商談中のシステムについての機器、部品毎および諸設定費用の明細を記した最終見積書(システム一式等のみの記載は不可)の提出が可能か。
可能な場合には書面での提出をお願いしたい。
9. 回答ならびに書面提出期限    平成20年9月30日 午後6時30分

上記回答内容、見積額等検討の上採否を決定しますので、速やかに書面での回答をお願いいたします。
  平成20年9月29日
              医療法人社団平井外科胃腸科医院
                院長 平井泰明

コニカミノルタヘルスケア株式会社
 中四国支店 福山営業所  御中

 販売店 株式会社 ****  御中

現在商談中のREGIUS MODEL 110 他 システムについて下記の疑問、再確認点につきご回答よろしくお願いいたします。

1. I-PACS EX についての質問
1)クライアント へは Web 配信に限られるのか。
  解答:Web配信に限られます。
  2) クライアントの汎用DICOM受信閲覧ソフトへのDICOM送信は可能か
   解答:インストールされたソフトによる。
      メーカーとしては保障できない。
3)上記不可の場合クライアントに専用機器を使用すればDICOM画像(非Web)受信が可能か。 解答; 機器による。
4)上記3)が可能な場合の他の出力への設定費用は1ch設定につきいくらか。解答:設置当日は不要。
5)他モダリティー(CT 等)との接続設定費用は1設定につきいくらか。解答;当社費用は不要。

2.CS-3 についての質問
1)DICOM配信出力数は3chか。  解答:3ch  
2)I-PACS EXと接続した場合の 残りの他の出力数は2chか。解答:2ch
3)同時接続を4chに増やすことは可能か。もし可能ならその費用は 解答:NG

3.その他
1)他社ではモニター診断上“モアレ”防止のためのソフトでの対応が なされているとの説明があるか、110システムにおいては“モアレ“発生 の危惧の有無は、もしある場合にはその対策はほどこされているか。
   解答:カセッテの向きを正しく使用すれば当社の場合には発生しない。
2)システム(110、CS-3、I-PACS EX)導入に際しての個々の価格および設定費用の明細を記載した見積書。(システム 一式等の記載は不可)

回答期限 平成20年9月30日 午後 6時 30分

上記回答内容、見積額等検討の上採否を決定しますので、速やかなご回答をお願いいたします。

   平成20年9月29日
     医療法人社団平井外科胃腸科医院
       院長  平 井 泰 明

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